今回は、OPPOのフラッグシップスマホである OPPO Find X6 Proをレビューしていきます。
【結論】全部入りだがちょっと惜しいスマホ
メリット
- 全眼高性能なカメラ
- 高いゲーム性能
- 全部入りスペック
- 通常スマホの2倍のバッテリー寿命
- 強力なバッテリー持ち
- カメラフラッグシップにしては安い
デメリット
- ちょっと惜しいカメラチューニング
- 重たい
- 中国版限定
結論、どこか惜しいスマホだと思いました。
最強のスペックに反してどこか惜しいところがあり、完全な名機にはなれないのではと思いました。
OPPO Find X6 Proの特徴
OPPO Find X6 Proのスペック紹介
スペック表はこんな感じです。軽く載せておきます。
Snapdragon 8Gen2搭載はもちろん、ディスプレイはスマホ史上最強2500nitの最新のE6 AMOLEDが搭載されています。強化ガラスは最新のGorilla Glass Victus 2を搭載しているのもポイントです。
さらにカメラフラッグシップとしては破格の5000mahバッテリーに100W急速充電+50Wワイヤレス充電など、他のスペックも妥協のないものとなっています。
極めつけは最強スペックのカメラです。
メインの1インチセンサーIMX989に加えて超広角と望遠に1/1.56インチのIMX890を搭載しています。これはハイエンドであるOneplus 11のメインカメラにも使われているセンサーで、しっかりとハイエンドのもので妥協がありません。
価格紹介
価格は5999元で、11万円台とカメラフラッグシップとしては脅威のコスパです。
これはやばいですよ...
OPPO Find X6 Proの付属品・デザイン
化粧箱は黒色となっており、ホログラムのような模様も入っていて高級感があります。
Find X6 Proの付属品は昨今のエコ志向ではなく、充電器、ケーブル、ケース、フィルムのフルセットです。
OPPO Find X 6 Pro は背面にクソデカカメラユニットが搭載されています。
もうこれ本当に異次元の大きさですね。岸田総理の少子化対策よりも異次元です。
背面は磨りガラスになっていて、 OPPO Glowとみられるラメがかかっています。
背面の質感はとてもいいです。
すごく上品なすりガラスになっていてすべすべした触り心地が良い感じです。
また、カメラユニットに書いてある「Powered by Marisilicon」という文字は印刷ではなく刻印になっていて、指で触れることができます。ここにもプレミアムなこだわりが感じられますね。
画面はエッジディスプレイとなっており、ジェスチャー操作と相性が良い形状になっています。
クアッドカーブ形状なので上と下もエッジです。
また、画面のベゼルについては最近のフラッグシップにしては少し太めな印象を受けました 。
側面はテカテカ使用の金属フレームです。指紋が目立つのでご注意を。
本体サイズと重量とサイズ感
本体サイズは高さ164.8 mm 横幅76.2 mm 厚さが9.1mm 重量が218G となっており、最近のフラッグシップらしく大型なサイズです。
ですが持った感じは意外と手にフィットするなといった印象ですね。
やはり背面とディスプレイがエッジで手にフィットする形状だからなのでしょうか。
まあ耐衝撃の大きめなケースをつけたらそんなこと関係ありませんけどね。
重量は公称値218gとカメラフラッグシップにしては軽めな部類ですが、普通にずっしり重たいです。
おそらく大型センサーを3つ搭載しているカメラユニットに重みが集中しているので、重心が上に来て数字より重たく感じると思われます。
カメラユニットの厚みは、なんと脅威の1円玉4枚分です。
今まで測定してきたスマホの中で最大の厚みとなっています。
メインカメラレベルのセンサーを3つも搭載しているため、仕方ないことではあります。
端子類
端子類としては底面にsimスロット、マイク、タイプC端子、スピーカーが搭載。
上部にはマイク、赤外線ブラスター、スピーカーが搭載。
右側面は電源ボタン
左側面は音量ボタンがあり、端子類もかなり充実しています。
イヤホンジャックはもちろんありません。
また、ボタン配置はiPhoneと同じ配置ですね。
SIMスロット
SIMスロットはデュアルSIM仕様となっております。何かとは言いませんが、Vのアレも対応しております。
防水性能
防水性能はIP68の最上級の防水防塵を搭載しています。フラッグシップの名に恥じない防水性能ですね。
OPPO Find X6 Proのソフトウェア
ソフトウェアには、Android13ベースのColorOS13.1が搭載されています。
OPPO Find X6 Proのディスプレイ
画面サイズは大型な6.82インチのSAMSUNGの最新E6 AMOLED搭載と、紛うことなきフラッグシップのディスプレイです。
1〜120Hzの可変リフレッシュレートLTPOにも対応し、画面輝度は最大2500nitとiPhone 14 Proを上回るものとなっており、世界最大です。
また、強化ガラスはGorilla Glass Victus 2を搭載しており、強化ガラスでも妥協がありません。
直射日光での画面の見やすさ
画面輝度は2500nitと最強の明るさとなっており、屋外の直射日光でもくっきり見えます。さすが2500nitのディスプレイですね。
ただし、これが2500nitか!というインパクトはありません。
(カメラ越しだと暗く見えますがちゃんとくっきりです。)
ディスプレイの色味
色補正モードというのがあったので、パーソナル化を試してみたら、デフォルトより鮮やかな色味になりました。自分に合った色味にしてくれるっぽいです。
OPPO Find X6 Proのバッテリーもち
バッテリー使用感
バッテリー持ちに関しては、思ったより良くないですね。というか8Gen2の中で最低クラスかもしれないです。
体感ではXiaomi 13より少し悪いくらいですね。
YouTubeたれ流し検証
Youtubeを7時間垂れ流した結果としては、64%残ったとのことで、減少量は36%です。
Oneplus 11といいOPPOのハイエンドは動画再生時間が他社より短くなる傾向にありますね。
総合バッテリーテスト結果
やはりバッテリー持ちは8Gen2最低クラスでした。しかもバッテリーは5000mahもの大容量を搭載しているのにもかかわらずです。
vivo X90 Pro+も似たような感じでしたが、なんでこうなるのでしょうか?
チューニングがうまく行っていないんですかね。
バッテリー総評
バッテリーに関しては、はっきりいうと期待外れでしたね。
カメラフラッグシップにしては破格の5000mahの大容量バッテリーを搭載しており、バッテリーも最強になるかなと期待していましたが、まさか8Gen2の中でも悪い方になるとは思いませんでした。
同じOPPOで5000mahのOneplus 11と何が違うんでしょうか?
私の憶測では大型センサーの存在そのものが消費電力を大きくするものだからなのかななんて思ったりしてます。
直せることならアップデートでなおしてほしいものですね。
せっかく100W急速充電と通常のスマホの2倍の寿命を実現できるバッテリー管理技術もあるのにもったいないと感じます。
と、けっこうボロカスに言いましたが、悪くはないです。むしろ旅行のときもしっかりと持ってくれました。
ただ8Gen2で5000mahにしては思ったよりなと言う感じです。
OPPO Find X6 Proの動作パフォーマンス
antutuスコア
antutuスコアは128万点と8gen2らしいスコアとなっております。
あらゆる動作が快適だぜ!
2Dの普段使い性能に関しても文句なしの性能になっているので、普段使いで困ることはないでしょう。
実際の動作感
Googleマップの動作も良好ですし、ルート案内も素早いです。
Twitterなどの動作も良好でした。
ただし、Youtubeが60Hz動作なのは気に食わないです。
OPPO Find X6 Proの生体認証
生体認証は光学式の画面内指紋認証と顔認証を搭載しています。
指紋認証はとても速いですね。最近の光学式指紋認証はかなり優秀ですが、やはり超音波式に越したことはありません。
ちなみに中国ではvivoが超音波指紋認証の権利を持っているため、vivo以外のメーカーは超音波式を採用出来ないという話があるそうです。
顔認証についても爆速です。このへんはモーマンタイですね。
ちなみにマスク顔認証は使えません。
確かReno 3 5Gでは使えた気がするんですが、もう無いんですかね?
ゲーム性能
原神プレイ
それではスマホゲームで王道な超重量級ゲームの原神をプレイしてみました。
動作感としては、とても快適です。
Oneplus 11と同じような動作感ですね。
ただ、Oneplus 11と違ってフレーム補完機能が無いっていうのが残念なところですね。
ちなみにフレーム安定化を適用すれば、ずっと快適に動くと言ってもいいです。
原神平均FPS結果
それでは原神をプレイしてPerfdogにて測定したデータを見てみると、平均FPSは55.5 FPS となっており、かなり快適にプレイすることができます。
なお、これはフレーム安定化を入れてない状態での数値なので、フレーム安定化を入れるとさらに動作が安定すると思われます。
消費電力と電力効率
また、消費電力はかなり少なめで今まで測定した中で3位の少なさです。
電力効率もトップクラスに優れており、Oneplus 11に次いで2位です。
OPPO系は原神にかなり強いですね。
マイクラベンチマークFPS結果
続いてマイクラベンチマークにて普遍的なゲーム性能を測定してきました。
その結果fps値は抑えめになっており、原神ではパフォーマンスが低めなGalaxy S23 Ultraにも負けており、あらゆるゲームも強いフラッグシップにはなってないのでは?と思います。
スロットリング特性
連続3D負荷をかけてスロットリング特性を測定したところ、前半は安定してたものの後半は乱高下が激しい特性となりました。
かなり歪な特性となっています。実際のゲームでも動作がいいなと感じる時もあれば、ちょっとカクついたなというとこもありました。
ゲーム性能は長時間安定ってわけではないようですね。
OPPO Find X6 Proのカメラはめちゃ楽しい!
それでは、Find X6 Pro最大の売りであるカメラスペックを見ていくます。
メインは1インチのIMX989を搭載しております。現状最強のスマホ向けイメージセンサーですね。
Hasselblad監修のカメラにOPPO独自のNPUであるMarisiliconによるチューニングもなされています。
そしてすごいのがサブカメラで、超広角としては最強の1/1.56インチのIMX890を搭載しております。超広角のカメラでZenfone 9のメインカメラと同じものを搭載しています。しかも歪みを抑える自由曲面レンズというものを搭載しています。
さらにさらに、3倍ペリスコープ望遠レンズにもIMX890を搭載!
いままで1/2インチのセンサーはありましたが、このサイズは世界初です。
マジで全てのカメラに妥協がありません。
また、インカメラは暗所での自撮りに強い32MPのRGBWセンサーを搭載しています。
カメラ画像
メインカメラ解像度評価
解像感はそれほど良くないといったものになりました。よく見たら変な模様が出来ており、シャープネスの強い処理が悪いせいで解像度が失われてしまっている感じですね。
せっかくの高性能センサーがもったいないと思います。
作例
超広角もメインも望遠もメインカメラ級のセンサーを搭載しているだけあって、どれもキレイに取れています。
色味も派手すぎない感じになっています。
30倍も一見悪くないように見えますが、シャープネスが強い印象です。
夜景に関しても素晴らしい出来に仕上がっています。望遠でも実用的な画質になっているのは流石大型センサーです。6倍は右のレンガのディテールが少し怪しいですが、まあ悪くない出来栄えです。あとはHDRが少し白飛びがちですね。
低照度メイン
低照度の写真に関してもいい感じです。土の部分のディテールもしっかりと保たれています。ただし超広角はディテールが厳し目です。IMX890でも流石に厳しかった。
3倍では土も建物のディテールもしっかりと保たれております。
7倍と10倍でも明るく綺麗に撮れています。公式から10倍ズームまでの画角に強いと言われていただけあり、さすがの出来です。
その他作例
低照度ボケ
その他低照度の写真に関しても素晴らしいできになっています。
メインカメラのボケ感もすごい綺麗です。すげえ芸術的。
めっちゃ楽しい3倍望遠レンズ
OPPO Find X6 Proの3倍望遠レンズは1/1.56インチとそれなりのスマホのメインカメラ級に大きめのセンサーを搭載しているため、綺麗で自然なボケ感が出ており離れた位置にある花をすごい良く撮れています。
これは写真を撮るのが楽しくなりますね。
解像感抜群な超広角レンズ
超広角も望遠と同じく大型のセンサーを搭載しており、派手すぎないけどキレイな写真が撮れています。自由曲面レンズにより、歪みのない写真になっているのも好印象です。
大型センサーなので超広角マクロでもこのように背景もしっかりボケており、高い解像感で撮影することができます。
こりゃ超広角マクロも楽しくなります。
動画
解像度 | FPS |
---|---|
720P | 30/60 |
1080P | 30/60 |
4K | 30/60 |
動画は、4K30fpsまでなら撮影中のレンズ切り替えができますが、4K60fpsからは切り替えできません。
OPPO Find X6 Proのオーディオ・コーデック
スピーカー
スピーカーは、上下に穴の開いているステレオスピーカーとなっております。
ただ、上のスピーカーはただの空洞らしく、実際は受話口から音が出ているそうです。
音量も少し偏りがある感じです。
スピーカー音質自体は普通に良い感じですね。ですが特別良いってわけではないと感じました。
それとスピーカーの音量が他のスマホと比べて小さい気がします。
スピーカー周波数特性
スピーカー周波数特性を見ていきましょう。
私が測定してきたAndroidで最高のスピーカーのGalaxy S23 Ultraと比較してみても、低音域から超高音域まで、全体的に劣っている結果になりました。
確かにS23 Ultraよりかは迫力や解像感に欠けるなという印象がありました
Dolby Atmosと空間オーディオに対応
OPPO Find X6 Proは、Dolby Atmosに対応しています。
ただし、イヤホンを接続しているときじゃないと起動しない仕様になっています。
OPPO製のイヤホンだけでなく、どんなイヤホンでも使えます。
ヘッドトラッキングは対応のイヤホンしか使えません。
コーデック
OPPO Find X6 Proのレビューまとめ
まとめとしては、やはりどこか惜しいスマホだと思いました。
理由としては、カメラチューニングとバッテリーです。
カメラの性能は良いんですが、少し白飛びがちなHDR性能や強いシャープネス処理など、どこかチューニングが惜しいなと思いました。
バッテリー持ちは悪いわけではないですが、8Gen2で5000mah積んでいる割にはよくないなという印象です。
また、ゲーム性能は原神については素晴らしいですが、それ以外のゲームとなるとそれよりワンランク下のパフォーマンスになってしまっています。
そして何より中国版限定になってしまったのはかなり惜しいです。
ただし、価格はフラッグシップとしては破格ですので、全然アリだと思います。
しかも長期間のOSアップデートが保証されているので、この最強スペックを考えても長く使うことが出来るでしょう。
それにこれはまだまだ初期段階なので、もしかしたら今後大型のアップデートが入って化ける可能性もあります。
スペックを見てもOPPO渾身のフラッグシップであることは間違いないので、そのまま放っておくとは考えられません。